~「とても具体的で参考になった!」開催報告★ お読みください ~
2019年12月6日、あいち働き方改革推進キャラバンサポートセミナー(集合型)第2回目を開催しました。
★この日のテーマは『長時間労働の是正と生産性の向上』★
第1部では愛知労働局様より「時間外労働の上限規制の導入と年次有給休暇の取得促進の法改正のポイント」解説、
第2部では「長時間労働の是正と人材活用による生産性向上の具体策」というテーマで、4つの企業様の事例発表とパネルディスカッションが行われ、その後登壇者を交えた意見交換会が開催されました。
事例発表では、実際の数字も公表しながら具体的な手法について語られ、その後の意見交換会ではさらに掘り下げた質問が飛び交いました。
終了後にわざわざ運営陣にお礼を言って帰られる参加者も見え、皆さんそれぞれの職場に持ち帰るものを受け取っていただけたようでした。取組の波紋が広がって皆さんの職場に活かされることを願います。
★ご登壇いただいた企業様★
【株式会社オカムラ 中部支社様】
「何のために働き方改革をしますか?今後の20年、30年後の企業のありたい姿を描き、そこに向かって何をしていけばいいか?を考えるのが働き方改革ではないかと我々は考えます。」と働き方改革の本質に言及され、生産性を上げることについて、効率化のようにインプット(投入)を小さくしていくことばかりに目を向けるより、付加価値や顧客満足をあげていくアウトプット(産出)を大きくしていくことに目を向けませんか、と投げかけられました。そのためには「主体的に働く」ことが必要で、例えば社内では仕事をする席(環境)を自分で『選べる』ことで「能動的に働ける」「心身の健康につながる」「エンゲージメントが高まる」といった効果を得られる、また社外ではテレワークをすることで拘束時間が自分で『決められる』、そして「やる気になる」「幸福度が増す」といった効果が得られると報告されました。その結果として人がイキイキと主体的に働くようになり、チームが強くなり、企業が強くなり、勝ち残っていくことにつながると述べられました。
【株式会社中部テクノス様】
「1年間で自分の企業は何時間働いているか?そこを把握するところからです。」と仰り、社員からの「無理です」という声に根気よく説き続けた社長の数々の方策が話されました。トップの強い意志が何よりも大事!そして行動力!と力強く話され、給料も評価基準も明示することで、社員が自らコミットしやすい環境を作ること、そして36協定を本気で本質的にやることがまず大事!形だけやるのはダメ、ここを徹底的にやることで大きな結果が出る、と述べられました。取組みプロセスでは一人ひとりと面談し納得しながら進むことが大切で、チャンスを与え、権限を与え、責任もセットで渡すので、その責任が果たせなかったら時には檄を飛ばすことも必要、など話されました。結果として、時間外労働が大きく減り(しかも外注率も減っている)、給料が上がり、社員の士気も上がっているという報告がなされました。
【筒井工業株式会社様】
人材戦略を差別化戦略に!と話され、入社した人がどんどん辞めていく状況が劇的に改善された経緯をお話しいただきました。入社3年未満の若者には日々の個人業務日報のコメントのやり取りで直属の上司が徹底的に寄り添いました。そして別ラインの年の近い先輩を何でも相談できるメンターとして位置づけ、多角的にサポートできる体制を取りました。この時のポイントとしては、「ちゃんと構う」ことと「メンターにもメリットを用意する」ということだそうです。結果的に多能工化が進み、超多忙時期も今いる人員で乗り切ることができ、過去20年で最高益を記録した!という報告がなされました。しかもこれは、愛知県の無料のアドバイザー派遣制度をいくつか利用しながら進めていったそうで、賢くコストを最小限に抑えながら利益を最大化していったとのことでした。(なので、このノウハウはどんどん使ってほしい!とご登壇に協力いただきました。)最後に、人の問題は非常に手がかかるが、それだけに差別化戦略になること、人材育成を大きく社会貢献として捉え実施されていることなどが語られました。
【株式会社トヨコン様】
休めているし、残業もさほど多くない。そんな自分たちが目指したところは「働く笑顔」であり、そのための一歩として、それぞれが別の仕事をしている総務部門において「チームとして仕事ができる体制を作る」こと、そして急な休みなどに対応できるようにしよう、として取組まれた経緯をお話しいただきました。具体策としては問い合わせ対応がだれでもできるようQA集を作って公開したり、各自の業務内容とその目的の共有&データ化、そして進捗管理にも使えるGoogleカレンダーを利用したスケジュールの見える化、などがあげられました。そして実際に事務所の移転や上司の転勤などの際に、これかの取組みが非常に効果を発揮したという報告がなされました。ポイントとしては、ゴール設定に時間をかけみんなで納得しながら進めることで自発性が生まれること、全社展開につなげるために、プロセスを感想含めすべて記録しておくと良いこと、お互い助け合って「誰の何のためにやるのか」を常に意識して進めること、などがあげられました。
多数のご来場と、ご登壇企業様の惜しみない協力に、心より感謝申し上げます。
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【登壇者に直接質問できます!】
本セミナーは今後も、3回目:1/17(豊橋)、4回目:2/14(名古屋)と開催予定です。
関心のある方のご参加をお待ちしております!